禅者の俳句

 

雨樋の雪をこぼすや寒雀

 

寒星座われに耳順の恥多き

雪渓やあくまでくろき槍の天

落葉かけば草のさみどり糸のごと

啓蟄の蜂潜みをり不断草

夏風呂の手桶かんらと笑ひけり


秋天や師に騙されて四十年

忽ちに若葉や小鳥かくす程


相身互ひ枯蟷螂の我を見し

去年今年七十年のわが鼓動

初明り夢のまた夢引きあくる

瞑りて明日手術の日向ぼこ

短日の一柱香を欺かず

癌というおかしな奴と日向ぼこ

無始無終眼横鼻直去年今年


吐く息も引く息も虫浄土なる

一文字寒禽林つらぬけり

糟糠といふべし昼寝小さかり

去年今年尿を漏らす仏かな

退院の朝かがよう寒卵

退院のわれに妻あり炬燵あり

この道や先師藜の杖を曳き

冬近く胸にせかるるものや何

淵上 磊山


やがて地に落つる重さも草の絮

冬麗や寝釈迦の胸に身を投げん

リンリンと鳴るかに阿蘇の花馬酔木

籐椅子の先師恋しき夕べかな

奔放に草書行書や今年竹

入院の部屋のくらさや外は秋

秋天や今はの際の懺悔文

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